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「灼眼のシャナ」第2巻 感想 [ラノベ感想 灼眼のシャナ]

「灼眼のシャナ」第2巻の感想です。
一部ネタバレがありますので、そちらは隠してあります。



存在の力を喰われ、その残り滓である「トーチ」でありながら、その身に紅世の王が作り出した秘宝を備える「ミステス」となった坂井悠二と、紅世の王に従うフレイムヘイズ・シャナのアクションラブコメ第2巻です。

2巻では新たな紅世の王およびフレイムヘイズが登場し、1巻では影の薄かったサブキャラクターに焦点があたるなど、世界観に広がりが見え始めました。

1巻同様、戦いと悠二とシャナの甘酸っぱい、稚拙な恋(とまではまだ呼べませんが…)がメインですが、新たに登場したフレイムヘイズがいい味を出しています。
フレイムヘイズとなるには、おそらく一番多い理由であろう紅世の徒への復讐心で動く美女「マージョリー・ドー」とその王「マルコシアス」。
彼女とシャナ達との立場や思想の違いがぶつかり合い、結果としてぶつかりあうのですが、その過程、そして結果が悠二やシャナ達を一歩成長させており、次回以降への楽しみを増幅させています。

個人的には、マージョリー・ドーとマルコシアスは好きなキャラ達です。
あまりこういったキャラは好きにならないのですが、なんか2人の軽妙なやりとりや、獰猛な性格からたまに覗く寂しさのようなものが、心の琴線に触れた感じです。
どうも今後も登場してくれそうなので、3巻以降、また楽しみが増えました。




1巻では「紅世の徒(ともがら)」との戦いをメインにすえていましたが、2巻では早くも逆転現象が起きました。
倒す敵であるはずの紅世の徒である「屍拾い」ラミーが味方(というか守護の対象)に、同じ立場(味方ではなく)のフレイムヘイズが敵となるという構図です。

マージョリー・ドー達はあくまで紅世の徒は倒すべき敵であり、それ以上でも以下でもない。
また、そのためには多少の犠牲や問題は目をつぶるという考えのもと、それを邪魔するものであれば、何であれ容赦しないという立ち位置です。
シャナ達は世界の均衡を第一としており、それが故に、本来であれば倒すべきラミーを、世界の均衡を極端に気にし、害のない存在としてあえて守護します(他の理由もありますが…)。
そのため、この両者は対立し、激情に囚われているマージョリー・ドーは話し合いでの解決を拒み、そして戦いへといざなわれることになるのです。

戦いを経て、マージョリー・ドーは今までの行き方を完膚なきまでに砕かれてしまいました。
しかし、その戦いの先には(マージョリー・ドーは認めていませんが)子分として連れて行った佐藤および田中達の間に生まれた絆のようなものが、彼女を救ってくれるのではないか、という期待をしています。

また、マージョリー・ドーがフレイムヘイズになった理由と、その激情が少し描写されていましたが、正直まだまだ描写が足りない気がしています。
今後より詳しく明らかになることを期待しています。

この巻での一つの見所、それはサブキャラクター達に当てられた光でしょうか。

上でも少し触れましたが、悠二のクラスメイトである佐藤と田中は、成り行きとはいえマージョリー・ドーの子分となったことで、悠二とは違った形で世界の真実を知りました。
今後、マージョリー・ドーが活躍するかは不明ですが、きっとなんらかの形でこの両者が彼女の力になってくれるでしょう。
また、2人には辛い過去のようなものがありそうです。
作中では簡単に触れただけでしたが、この傷が今後明らかになり、そしてその傷をマージョリー・ドーが癒すきっかけになればいいなと思います。

また、悠二とシャナの関係に大きな意味をもつ、吉田一美の周囲にも変化が。
悠二の親友、メガネマン池がどうもこの三角関係に参戦してきそうな雰囲気がしています。
現時点では、なんとなくそんな雰囲気がしているだけですが、今後この恋の行方も気になるところです。

ラミーも実は「螺旋の風琴」と呼ばれるすごい徒だったりと、まあよくある展開ですがまた出番もありそうで、こちらも期待です。

色々な伏線が張られつつ、いろいろな人間関係が広がってきました。
今後の展開に大注目です。
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